〈書評〉「GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代」から学んだこと

書評
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こんにちは。Milintaroです。
「GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代」を読了しましたので、感想や学んだことをメモします。

この記事はこんな人に向けて書いています

  • 「GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代」を購入しようか迷っている
  • 「GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代」からどのような学びが得られるかを知りたい

「GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代」の感想

この本では、「ギブアンドテイク」の関係において「与える人」であることがもたらす効能と、「与える人」として行動するにあたり注意すべき点について、実際の人物の行動や研究結果などを交えながら丁寧に説明がされています。

ページ数としては比較的多い部類の本ではありますが、各章において、実際の人物のストーリーや実験結果が展開され、その後で主張の要旨に移る構成となっており、ボリュームの割にはスムーズに読み進めることが出来ました。

また、内容自体も、成功する人間の類型を「ギブアンドテイク」の関係を切り口として検証している点で、新鮮で興味深い内容となっていました。

「GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代」から学んだこと

この本からは、私は以下のような学びを得ることが出来ました。

  • 対人の相互関係でどのように「ギブアンドテイク」するかが成功を左右する
  • 「ギバー」であることの効用と重要性は、近年大きくなりつつある
  • 「ギバー」は利用されるだけの「ギバー」と成功する「ギバー」に分かれる

順番に説明していきます。

対人の相互関係でどのように「ギブアンドテイク」するかが成功を左右する

著者は、対人の相互関係の中でどのように「ギブアンドテイク」するかが成功を左右する大きな要因であり、行動の類型を「ギバー(受け取るより与える人)」、「テイカー(与えるより受け取る人)」、「マッチャー(バランスをとる人)」の3種類に分類できると説明しています。

その上で、「ギバー」の中には「テイカー」や「マッチャー」に比べ大きく成功する人間がいることから、「ギバー」であることの効用について様々な観点から説明がされています。

私は本書でいうところの典型的な「マッチャー」であり、人に何かを与える際にはその対価は何か、見返りはあるのかを気にしてしまう性格でした。特にビジネスの場ではそのような傾向は強くなり、場合によっては「テイカー」となる場面もあったように思います。

しかし、後の項でも述べますが、「テイカー」としての成功は決して長続きすることはないと考えると、今後は意識して「ギバー」の行動をとっていくべきと考えるようになりました。
日本の諺だと「情けは人のためならず」ということになります。

もちろん、本書でも「常に「ギバー」であれ」と主張しているわけではなく、相手が「テイカー」であり自身を食い物にしようとしているだけなのか、といったことは見極めていく必要がありそうです。

「ギバー」であることの効用と重要性は、近年大きくなりつつある

著者は、近年情報化社会が進んだことによって、「ギバー」であることの効用は日増しに増していると説明しています。どこか別のコミュニティで相手を食い物にした「テイカー」は、SNS等でその悪評が広まる一方、「ギバー」はその名声が広がり、チャンスが巡ってくるということです。

確かに、ビジネスの場で仁義に反するような行動をとった人がいれば、その人とは今後はビジネスを継続出来ないと感じるでしょうし、そのような行動が周囲の人たちに共有されてしまえば、周囲の人たちも同じ考えを持つことになります。もしインターネットなどで共有されてしまえば、思いもよらない場面でしっぺ返しを受けることになるかもしれません。

一方で、ビジネスの場で、他人に感謝されるような行動をとれば、その人へは今後のビジネスでお返しがしたいと思うでしょうし、この行動が共有された場合には周囲の人もそのような思いを抱くことになると思います。「マッチャー」気質の人であれば尚更です。

今の自分の行動が、将来なんらかの形で返ってくることを意識して行動することが重要ということかと思います。

「ギバー」は利用されるだけの「ギバー」と成功する「ギバー」に分かれる

著者は、同じ「ギバー」でも、周囲に良い影響を与え成功する「ギバー」と、「テイカー」に利用されたまま成功出来ない「ギバー」がいることを説明しています。

成功する「ギバー」は、自己の利益も考慮した上で与える相手と方法を選ぶのに対し、利用される「ギバー」はそのような分析や選択も無しに、ただ求められたままに与えてしまう点が異なるようです。

「ギバー」として振舞うことの利点は確かに大きいですが、世の中必ずしも善人ばかりでは無く、また自身が与えられるものも限られていますので、相手がどのような人かを見極めることとと、どれだけ与えるかを常に考えることは重要であると考えました。

「GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代」はこんな人におすすめ

この本をぜひ読んで貰いたいと思うのは以下のような人達です。

  • なぜ「ギバー」が成功を収めることが出来るのか知りたい。
  • 今まで「テイカー」や「マッチャー」の考え方で対人関係を考えていた。
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